この資料の目的と対象
本パートのゴールは「導入するかどうかを感覚で決めない」ことです。制度上の必要性・実務上の実装可能性・システム準備状況の3軸で条件を可視化し、管理者が次の一手を判断できるようにします。
※ 第1部(移行対応)は現在LIFE利用中の事業所向けです。本パートはそれとは別テーマとして、未導入・休眠事業所の導入促進を扱います。
🏢
現在LIFE未登録の事業所
登録・体制整備を今年度中に完了させる
💤
過去に登録したが休眠中の事業所
再開可否を確認し再開・新規移行を判断する
📅
将来を見据えて準備だけ進めたい事業所
最低限の基盤整備と記録だけ先行させる
⚠️ 判定ツール使用前の前提確認
LIFE関連加算はサービス種別によって対象となる加算が異なります。判定ツールに入る前に、当該事業所のサービス種別にLIFE関連加算の制度的余地があるかを確認してください。
✅ LIFE関連加算の対象となり得るサービス種別(例)
特別養護老人ホーム、老人保健施設、介護医療院、グループホーム、特定施設入居者生活介護、通所介護、通所リハビリテーション、小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護、訪問リハビリテーション など
⚠️ 対象加算・提出様式が限られるまたは対象外の可能性があるサービス種別
訪問介護、訪問看護、福祉用具貸与 など
※ サービス種別・加算要件は改定ごとに変わります。最新は保険者または厚労省LIFEページで確認してください。
🔐 LIFE利用開始前のログイン情報整理
管理者から最も混乱が出やすいのが、「電子請求受付システム」「介護情報基盤ポータル」「LIFE」のログイン関係です。
ここでは、「ID・仮パスワードを再発行したのに、ポータルWEBでログインしようとすると有効期限切れと表示される」というケースを例に、どの情報をどこで使うのかを整理します。
ケーススタディ|このような場合
電子請求受付システムのユーザID・仮パスワードを再発行した。
その後、介護情報基盤ポータルWEBでログインしようとしたところ、「有効期限切れ」と表示された。
→ この場合は、まず電子請求受付システム側の仮パスワードが未変更ではないか/期限切れではないかを確認するのが基本です。
- 電子請求受付システムのID・パスワードは、介護情報基盤ポータル/LIFE利用開始の“土台”です。
- 「毎回まず電子請求受付システムに入る」という意味ではありません。
- ただし、再発行した仮パスワードが未変更・期限切れなら、先に電子請求受付システム側で再設定が必要です。
1
電子請求受付システム(介護)
💻🔒
- 持っているもの:事業所のユーザID・パスワード
- 必要に応じて:セキュリティ用メールアドレス
- 役割:事業所確認・認証の土台
⚠️ 仮PW/期限切れなら、ここで再設定
→初回利用登録で
使う
2
介護情報基盤ポータル
🌐
- 初回利用登録で、電子請求受付システムのID・PWを使う
- 状況により、ワンタイムパスワードや登録メール確認が必要
- 役割:初回登録・各種設定
→利用開始へ
進む
3
国保中央会運用LIFE
📊👤
- 実際にLIFEを使う画面
- 電子証明書を入れた端末が必要
- 利用者情報・管理ユーザ等の設定が必要
- 旧LIFE利用中なら、既存情報の引継ぎあり
“電子請求受付システムのID・PWが有効であること” が、
介護情報基盤ポータルやLIFE利用開始の前提です。
Q1まず電子請求受付システムにログインしないとだめ?
A1毎回必須ではありません。ただし、ID・PWが有効でないと、ポータル初回登録やLIFE利用開始で止まります。
Q2電子請求受付システムのID・PWと、介護情報基盤ポータルのログインは同じ?
A2初回利用登録では、電子請求受付システムのID・PWを使います。さらにLIFE利用には電子証明書も必要です。
Q3今回の「有効期限切れ」は何を疑う?
A3①仮PWの期限切れ/未変更 ②ワンタイムパスワードの期限切れ ③電子証明書の期限切れ
確認する順番
📌 実務上の見方:再発行された書類に記載されているKJから始まるユーザIDと仮パスワードは、まず「電子請求受付システム側の認証情報」として扱います。
仮パスワードの変更や有効期限の問題が残っていると、介護情報基盤ポータルやLIFE側の初回利用登録に進めません。
📎 図解画像版を表示する(配布・説明用の一枚絵)
事業所の導入類型(第2部専用)
まず自事業所がどの類型に当たるかを確認してください。下の判定ツールで条件から自動判定もできます。
D-1
導入優先候補
- 今年度中のLIFE関連加算取得を積極検討
- 評価様式・記録運用が整っている
- 管理者・担当者が前向き
- サービス種別上LIFE活用の意義が高い
今年度中に導入完了
D-2
準備先行候補
- 加算取得はまだ先だが将来検討余地あり
- ID・PW・担当者体制だけ先に整備したい
- 現場負荷を見ながら段階的に進めたい
- 今期は基盤整備・来期に本格算定
基盤整備を今年度中に
D-3
当面見送り候補
- 現時点でLIFE関連加算取得の予定なし
- 記録様式・評価体制が未整備
- 入力担当・管理責任者が不在
- 他の制度対応・運営課題が優先
最低限の記録だけ整備
法人方針上、D-3(当面見送り)は一時的な判定です。見送りとした場合でも、将来の再検討に備えてID・PW所在と判断根拠を必ず記録・保管してください。
初回導入手順(D-1・D-2対象)
LIFEの初回利用には電子請求受付システム(介護)のID・パスワードとセキュリティ用メールアドレス設定が必要です。
1
導入目的を明確にする
①加算取得のためか、②科学的介護の体制整備か、③将来の加算に備えた準備か、④法人方針として基盤整備か。ここが曖昧だと「登録だけして止まる事業所」になります。管理者と合意してから動いてください。
2
電子請求受付システムID・PWの状況を確認する
導入準備の起点です。3パターンで導線が変わります。ログイン情報の全体像は、上の「LIFE利用開始前のログイン情報整理」を参照してください。
① ID・PW把握済:ログイン確認→Step 3へ
② 過去にあったが紛失:共通ログインサポート窓口(0570-000-887)に再発行依頼
③ そもそも未取得:電子請求受付システムから新規発行申請(2025年12月改修により全介護事業所が取得可能)
3
セキュリティ用メールアドレスを設定する
電子請求受付システム上でセキュリティ用メールアドレスを設定します。LIFE利用時のワンタイムパスワード受信に使います。未設定の場合は共通ログインサポート窓口へ。
4
利用端末を決める
どのPCでLIFEを使うかを確定します。端末が決まらないと電子証明書の準備が進みません。
⚠️ 電子証明書の要否は「レセプト請求端末とLIFE端末が同じか」で変わります。同一なら既存証明書が使える可能性があります(要確認)。別端末なら新規取得が必要です。
5
介護情報基盤ポータルで初回ユーザ登録を行う
「電子請求受付システム認証 → ログイン → ワンタイムパスワード認証 → ユーザ登録 → 初期パスワード変更 → 利用規約同意」の順で進めます。マイページから最大4名までユーザを追加できます。
📋 詳細手順:介護情報基盤ポータル「ユーザ登録詳細手順書」(公式リンク集参照)
6
電子証明書を取得・インストールする
LIFE主端末に電子証明書(介護保険証明書または介護DX証明書)をインストールします。取得要否はStep 4の端末確認結果で判断します。手順書は介護情報基盤ポータルの「セットアップ手順書(電子証明書編)」を参照してください。
7
運用責任者・入力担当者を確定する
ここを決めないと導入後が機能しません。
✔ 評価様式を収集する担当者 ✔ LIFEへ入力する担当者
✔ 提出期限を管理する担当者 ✔ フィードバックを確認する担当者
✔ 加算要件との整合を確認する担当者(管理者または主任)
8
加算算定開始時期と提出開始時期を保険者に確認する
加算取得を伴う場合、提出開始時期と算定開始時期がズレると返還要求リスクが生じます。事前に保険者(市区町村・国保連)に確認を取り、記録を残してください。
⚠️ 「システムが動いたから加算を取り始めた」では不十分です。保険者確認→合意→記録の順番を守ってください。
9
導入開始日を確定する
導入は「登録が終わった日」ではなく、「運用開始日を決めた日」が起点です。5月11日以降は新LIFE(国保中央会運用)での登録開始となります。LIFE関連加算は継続提出・フィードバック活用まで見込んで体制を組んでください。
休眠事業所の再開手順(類型B-2 → D-1/D-2)
過去にLIFE登録歴があり現在休眠中の事業所は、まず旧アカウントの生存確認から入ります。
1
旧LIFE(厚労省運用)へのログイン可否を確認する
ログイン可能:既存情報活用の余地あり → 第1部の移行手順(類型A)を参照
ログイン不可・ID不明:既存アカウントに固執せず、初回導入ルート(D-1/D-2)で再構築
2
再開目的を改めて確認する
休眠になった理由を踏まえ、今度こそ継続できる体制が整うかを確認します。「前回と同じ体制で再開」では同じ結果になります。担当者・評価様式・提出管理の体制を見直してから動いてください。
3
ログイン不可の場合は初回導入ルートへ切り替える
旧アカウントが使えないと判明した場合は、上記「初回導入手順」のStep 2から進めます。
⚠️ これは通知明文ではなく実務上の安全策です。既存アカウントにこだわると時間を無駄にします。
見送り時の最低限対応(D-3)
今期中に必ず残す記録
- ✦ 導入見送りの判断日
- ✦ 見送り理由(具体的に)
- ✦ 管理者確認者の氏名
- ✦ 電子請求受付システムID・PWの所在
- ✦ LIFE登録歴の有無
- ✦ 次回再検討予定時期
今期中に最低限整備する基盤
- ✦ 電子請求受付システムID・PW確保
- ✦ セキュリティ用メールアドレス設定
- ✦ 利用予定端末の特定
- ✦ PC設定担当者の確認
これだけ揃えておけば、来期の導入判断が即実行につながります。
📁 第2部:法人として残すべき記録
監査・加算算定開始・保険者対応のいずれかで必要になります。
| # | 記録項目 | 対象 | 必要度 |
| 1 | 事業所の導入判定区分(D-1/D-2/D-3)と判定日 | 全事業所 | 必須 |
| 2 | 導入目的(加算名・開始予定時期) | D-1・D-2 | 必須 |
| 3 | 電子請求受付システムID・PWの把握状況 | 全事業所 | 必須 |
| 4 | セキュリティ用メールアドレス設定状況 | D-1・D-2 | 必須 |
| 5 | 利用予定端末・PC設定担当者 | D-1・D-2 | 必須 |
| 6 | 運用責任者・入力担当者 | D-1 | 必須 |
| 7 | 保険者確認結果(加算算定開始時期) | D-1 | 必須 |
| 8 | 導入開始日または見送り判断日 | 全事業所 | 必須 |
| 9 | LIFE登録歴・旧アカウント利用可否 | 休眠事業所 | 推奨 |
| 10 | 導入時の課題・懸念事項メモ | D-2・D-3 | 推奨 |
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